園藝地獄

終わりの見えない植物栽培記

月美人か星美人か

我が家のベランダには、剪定した多肉植物の葉や茎、病気で枯死しかけた株の切れ端、園芸店の店主からサービスで貰った謎の球根など、なんとなく捨てるには惜しい気がしてしまうものを、のべつ幕なしになんでもかんでも放り込んでおくこの世の地獄のような鉢があります。この鉢の中にいる限り枯れようが育とうがどっちでも好きにせえよ、そこにいるお前ら自身で命を拾えよという古代スパルタの教育方針を採用、年間を通して直射日光下で雨ざらしにするという過酷な環境になっています。
今日は見事そこから復活を果たした選ばれし強者をご紹介します。
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それがこちら!月美人です!多分!

……え〜〜っと、多分っていうのはアレです。購入時の名札がどこかにいってしまって、よく似た近縁種の星美人と区別がつかなくなってしまったっていう「多分」です。見た目も名前も似てるとかどうやって判別しろってんだよ……。どっちがマナでどっちがカナかなんて本人以外にそうそう分からないでしょうに……。

元々この月美人(もう月美人ということにします)は、何かの理由で死にかけた親株の葉だったか茎だったかを適当にもぎ取って地獄鉢に放り込んでおいたもの。それから三途の川の渡し船に乗り続けていたのか、生きるでも死ぬでもない曖昧な状態でい続け、長い時間をかけてようやく現世に舞い戻って来てここまで育ったんです。褒めてあげてください。

下手に僕が手を出すとまた枯らしてしまう気がして恐ろしいので、もうしばらくは放置し続けてみようと思います。せめて地獄鉢からは出してあげようかな。